『ヘナなら大丈夫だと思ったのに‥かぶれた‥』
ヘナとは主にインドなどに自生する植物の葉を乾燥させ、粉末状にしたもので、実際に髪を染める際にはお湯などでヘナの粉末を溶きペースト状にして染めます。
一言にヘナと言っても現地で木を伐採し、そこから染料となる葉のみを採取した『純ヘナ』と、 葉に枝が混ざった『カサ増しヘナ』とに分かれ、前者は純度100%ですからもちろん本物ですが、 後者は染まりに必要な葉だけでなく葉が付いている枝が入ってしまっているため、 ヘナの濃度を薄めてしまいます。そのため当然価格も安いですが、そもそも染まりに大きく影響が出てしまうのです。
私が担当させていただいているお客様に、年に1度インドがらカットにいらしてくださる日本人の方がいらっしゃいます。その方に現地のヘナ事情をお聞きしました。
現地では美容室ではなくサロンと呼ばれる日本でいうエステのような場所でヘナを行うようで、施術(塗布)が終わるとシャンプーはせずそのまま帰されるそうです。(エステですからシャンプー機材がないようです) その方はバイクでそのサロンまで行っているので ヘナを頭に塗ったままヘルメットをかぶり帰宅し、翌朝までシャンプーをしないそうです。信じられない話ですが、本国ではこの形態が当たり前のようです。
なぜそんなにも長い時間ヘナを髪に付けておく必要があるのか? そのヘナは本物、すなわち『純ヘナ』だからです。『純ヘナ』は常温で2時間以上の放置をするか、 加温機を使い45度以上の熱を50分以上加えることで白髪が染まります。(ちなみに常温での染まりのピークは2時間までですが惰性で20時間まで染まり続けます)一方『カサ増しヘナ』は枝が多く製品が安定せず染まりにムラがあり、 放置時間に関係なく染まりません。 そのためヘアカラーに含まれるジアミンと呼ばれる染料を混ぜて染まりを補っているのです。
ヘアカラーでのかぶれはこのジアミンでのアレルギー反応が主な原因ですから、 ヘナだからと安心して染めたのに かぶれてしまったというケースは100%この『カサ増しヘナ』によるものです。熱を加えていないのに40~50分で染まるもの(自宅で出来るタイプも含む) 美容室以外のところで染めてくれるヘナなどはこの『カサ増しヘナ』がほとんどです。
『純ヘナ』は化粧品と同じ化粧品登録品であり、白髪染めとして合法的なものですが 『カサ増しヘナ』は雑貨という曖昧なジャンルのもので、 注意書きには“直接頭皮につけないこと”と書かれています。そのためかぶれなどのトラブルが起きた場合の保証がないので注意が必要です。
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